栄養成分表示の義務や計算、資格、法律について

食品等を販売する場合、「栄養成分表示」はどういった場合に表示の義務があるのか、その計算は誰ができるのか、資格や免許が必要かなど、どのような決まりごとがあるのか調べてみました。

専門家ではないのですが、調べた内容とその根拠になる文献を簡単に紹介します。間違った記載がありましたらコメントを頂けますと助かります。

 

「栄養成分表示」は、食品等のパッケージに印字されている「エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム」などの表記です。よく、枠に囲まれて表示されている「名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、販売者」といった食品衛生法やJAS法に基づく表示の付近に表示されています。

「栄養成分表示」は2013年5月時点で、「健康増進法」によって定められています。そして、「健康増進法 第三十一条」では、「栄養表示基準」を定めると書かれており、消費者庁のホームページ 食品表示課で「栄養表示基準」が閲覧できます。

 

●表示は任意

「栄養成分表示」は、販売食品に栄養表示をしようとする場合に、栄養表示基準に従って表示する必要があるという事のようです(栄養表示基準 第1条)。
現時点では、表示は任意で、どのような場合にでも「栄養成分表示」が必要ということではないようですが、2013年4月に加工食品に栄養成分表示を義務づける食品表示法案を閣議決定しており、今国会での成立、2015年施行を目指しているようです。また、「栄養成分表示」の義務化は、事業者の準備期間を確保するため施行後5年以内を予定しているそうです(日本経済新聞「食品表示、ルール統一 消費者に分かりやすく」)。

逆に、どのような場合に栄養成分表示が必要になるかというと、例えば、「ビタミンC配合」、「糖質ゼロ」、「アミノ酸バランス食品」といった栄養表示をしようとする場合は、栄養成分表示をする必要があり、その根拠を示す必要があるという事になります。特に、上記の例で示した一部の表現は「強調表示」に該当する場合があり、その場合は栄養表示基準の第5条~第11条に注意して表示する必要があります。例えば、「ノンカロリー」と表示しようとする場合は、熱量が5kcalに満たない場合に表示できる、という事のようです(栄養表示基準 第8条 および別表第5)。

 

●計算や表示は誰でもできる

栄養成分表示として表示する食品の栄養成分の計算は、栄養士など有資格者の監督もしくは立会いなどは必要なく、誰でも計算し表示する事ができるようです。Yahoo!知恵袋でもコメントが掲載されていますが、条文にそのような記載が無いという事が根拠です。

表示に使用するための計算は、必ずしも業者等に検査を依頼する必要はなく、食品標準成分表を参考に手計算で行っても問題ないようです。また、表示に使用する計算の結果には、「栄養表示基準 別表第2」の分析方法を基準とした誤差範囲が設けられており、表示が必須の熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムは、-20%~+20%の誤差が認められています(栄養表示基準の取扱い 3-(5))。

現在、最新の成分表は「五訂増補日本食品標準成分表」で、文部科学省のホームページでも公開されているようです(五訂増補日本食品標準成分表)。

誤った表示をしていたり、栄養表示基準に従った表示をしていない場合は勧告を受けますが、勧告に従わないと罰則を受ける可能性もあります(健康増進法 第三十二条、第三十七条)。

 

●その他の参考サイト

東京都福祉保健局 「ご存知ですか?食品の栄養成分表示」
こちらのサイトでは、法律をかみ砕いて分かりやすく、かつ詳細に栄養成分表示をするためのパンフレットがPDFで用意されています。

Wikipedia 「食品表示」